| name | konomitv-to-nx-jikkyo-porter |
| description | KonomiTV の最新開発版で追加・改良された機能を NX-Jikkyo に移植(バックポート)するためのガイド。 NX-Jikkyo は KonomiTV のフォークだが、ユーザーアカウント管理・Twitter 統合・録画番組管理・番組表など 多数の機能が削除されており、単純なコピーでは動作しない。このスキルは両プロジェクト間の差異を把握した上で、 適切に移植を行うワークフローを提供する。 以下のようなタスクで使用する: (1) KonomiTV の新機能や改良を NX-Jikkyo にバックポートする (2) KonomiTV から移植した際に混入したデッドコードを検出・除去する (3) KonomiTV と NX-Jikkyo の差分を確認・把握する
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KonomiTV → NX-Jikkyo 移植ガイド
概要
NX-Jikkyo は KonomiTV をフォークして作られたニコニコ実況避難所向けの TV 視聴アプリケーション。
KonomiTV が持つ多機能(ユーザーアカウント管理・録画番組・予約・Twitter 統合・番組表・設定同期など)から、
ライブ視聴とニコニコ実況コメントに必要な機能だけを残したシンプルな構成になっている。
KonomiTV 側で行われた機能改良を NX-Jikkyo に移植する際は、削除済み機能への参照を除外しつつ、
NX-Jikkyo 固有のアーキテクチャ(Cookie ベースのニコニコアカウント連携など)に適合させる必要がある。
両プロジェクト間の差異の詳細は references/nx-jikkyo-differences.md を参照。
開発方針:差分最小化の原則
NX-Jikkyo の開発では、KonomiTV との差分を極力最小化することを重視する。
- NX-Jikkyo と KonomiTV で意図的に異なっている点(NX-Jikkyo で削除された機能、NX-Jikkyo 固有の追加機能、ブランドカラー・文言の違いなど)は当然そのまま維持する
- それ以外の箇所では、たとえ NX-Jikkyo ではあまり使われないコードであっても、取り入れることによるデメリット(動作の破損、不要な複雑化など)がなければ、KonomiTV の実装をバックポートして差分を解消する
- これにより「なぜここが KonomiTV と異なっているのか?」という不明瞭な差分を減らし、将来のバックポート作業を容易にする
- NX-Jikkyo では映像再生は一切行われない(過去ログ再生ではモック WAV をDPlayer に渡している)が、映像再生関連のコードであっても NX-Jikkyo の動作を壊さないのであれば積極的に取り込む
判断基準:
- KonomiTV の変更を取り込んでも NX-Jikkyo の既存動作が壊れないか? → 壊れないなら取り込む
- 取り込むことで NX-Jikkyo に不要な複雑性が増すか? → 増さないなら取り込む
- NX-Jikkyo で削除済みの機能に依存する変更か? → 依存するなら除外する
移植ワークフロー
KonomiTV の変更を NX-Jikkyo に移植する手順は以下の通り。
- 変更内容の把握: KonomiTV 側の diff を確認し、変更されたファイルと変更内容を理解する
- NX-Jikkyo 側の git-staged ファイルもレビュー対象に含める:
git diff HEAD や git diff --staged でステージング済みの変更も確認し、すでに移植済みの変更を重複して移植しないよう注意する
- 移植可否の判定: 変更が NX-Jikkyo で削除済みの機能に関連するか判定する(後述の「除外すべき機能」参照)
- 対応ファイルの特定: KonomiTV のファイルパスを NX-Jikkyo の対応パスに変換する(後述の「パス変換ルール」参照)
- 差異の吸収: NX-Jikkyo 固有の違いを考慮して変更を適用する(後述の「適応パターン」参照)
- デッドコード確認: 移植したコードに NX-Jikkyo では不要な参照が残っていないか確認する
- ビルド検証:
yarn lint と yarn typecheck でエラーがないことを確認する
NX-Jikkyo 固有のハック的実装
NX-Jikkyo は最低限の工数で KonomiTV から機能を流用しているため、以下のハック的実装が存在する。
移植時にこれらを壊さないよう注意が必要。詳細は references/nx-jikkyo-differences.md のセクション 6 を参照。
- 過去ログ再生 = KonomiTV の録画再生基盤の流用:
Kakolog/Watch.vue が playback_mode="Video" で共有コンポーネント群 (Watch.vue, Panel.vue, Comment.vue, RecordedProgram.vue, PlayerController.ts) を再利用。KonomiTV の録画番組視聴画面 (Videos/Watch.vue) と同じインフラで動作する
- IRecordedProgram のモック生成: 過去ログの日時範囲から仮想的な
IRecordedProgram を id = -100 でメモリ上に構築し PlayerStore に渡す
- 過去ログコメントの外部 API 直接呼び出し:
Videos.fetchVideoJikkyoComments() のシグネチャを video_id → recorded_program に変更し、クライアント側から jikkyo.tsukumijima.net の過去ログ API に直接アクセス
- Cookie ベースのニコニコアカウント連携: サーバー側ユーザーアカウントの代わりに
NX-Niconico-User Cookie (Base64 JSON) で連携情報を保持
- video 系設定の残存: 過去ログ再生が
playback_mode="Video" を使うため、video_panel_active_tab や video_show_superimpose などの video 系設定を削除できない
除外すべき機能
以下の機能は NX-Jikkyo に存在しないため、これらに関連する変更は移植対象外とする。
- ユーザーアカウント管理: ログイン/登録/アカウント設定、Bearer トークン認証、
is_logged_in チェック
- Twitter 統合: Twitter サービス/ストア/パネル、ハッシュタグ管理、ツイート連携
- 録画番組管理: Videos システム(ただし
Videos.ts の fetchVideoJikkyoComments() は過去ログ再生で使用されるため残存)、シリーズ管理
- 予約管理: Reservations システム
- 番組表: TimeTable システム
- ユーザーコンテンツ: マイリスト、視聴履歴、マイページ
- 設定同期: サーバーとの双方向同期、
sync_settings、last_synced_at、syncClientSettings*
- プレイヤー拡張: キャプチャ機能、データ放送、L 字画面クロップ、MediaSession、ライブイベント管理
- サーバー管理: サーバー設定画面、メンテナンスサービス
パス変換ルール
KonomiTV と NX-Jikkyo でルーティングが異なるため、ファイルパスの対応関係に注意が必要。
| KonomiTV | NX-Jikkyo | 備考 |
|---|
views/TV/Home.vue | views/TV/Home.vue | 同一 |
views/TV/Watch.vue | views/TV/Watch.vue | 同一 |
views/Videos/Watch.vue | views/Kakolog/Watch.vue | 録画再生基盤を過去ログ再生に流用 |
views/Settings/Jikkyo.vue | views/Settings/Jikkyo.vue | 同一 |
views/Settings/General.vue | views/Settings/General.vue | 同一 |
views/Login.vue | (存在しない) | 移植不要 |
views/Register.vue | (存在しない) | 移植不要 |
views/Settings/Account.vue | (存在しない) | 移植不要 |
views/Settings/Twitter.vue | (存在しない) | 移植不要 |
views/Settings/Server.vue | (存在しない) | 移植不要 |
views/Videos/*(Watch 以外) | (存在しない) | 移植不要 |
services/Videos.ts | services/Videos.ts | シグネチャ変更あり(外部 API 直接呼び出し) |
components/Watch/* | components/Watch/* | 同一(playback_mode で Live/Video 分岐) |
ルーターのパスも異なる:
- KonomiTV:
/tv/watch/:id → NX-Jikkyo: /watch/:id
- KonomiTV:
/tv/ → NX-Jikkyo: /
- KonomiTV:
/videos/watch/:video_id → NX-Jikkyo: /log/:display_channel_id/:kakolog_period_id
適応パターン
A. 設定項目の移植
KonomiTV で新しい設定項目が追加された場合の対応手順。
client/src/services/Settings.ts の IClientSettings に型定義を追加
client/src/stores/SettingsStore.ts にデフォルト値を追加
- オブジェクトや配列のデフォルト値には
structuredClone() を使用すること
- 対応する Settings View にUI を追加
- KonomiTV の
settings__item--sync-disabled CSS クラスは NX-Jikkyo では不要(同期機能がないため)
tv_panel_active_tab の型に 'Twitter' が含まれていないか確認(NX-Jikkyo では除外済み)
video_panel_active_tab の型に 'Series' や 'Twitter' が含まれていないか確認(NX-Jikkyo では除外済み)
B. ニコニコアカウント連携関連の移植
KonomiTV と NX-Jikkyo ではニコニコアカウント連携の仕組みが根本的に異なる。
- KonomiTV: サーバー側ユーザーアカウントにログイン →
Users.fetchUser() が API を呼び出す
- NX-Jikkyo:
NX-Niconico-User Cookie から直接読み取り → Users.fetchUser() が Cookie をパースする
移植時のポイント:
- KonomiTV で
user_store.user === null が「ログインしていない」を意味するコードは、NX-Jikkyo では「ニコニコアカウント未連携」として扱う
is_logged_in のチェックで機能をガードするコードは NX-Jikkyo では不要(ガードを除去するか、ニコニコ連携チェックに書き換える)
- Bearer トークン関連の処理(
getAccessToken, Authorization ヘッダー)は NX-Jikkyo には存在しない
C. LocalStorage ベースの設定(DPlayer 設定)
NX-Jikkyo では DPlayer の設定が LocalStorage に直接保存される。
KonomiTV の同等設定を Settings 画面に追加する場合、以下のキーとの連携が必要。
dplayer-danmaku-show — コメント表示/非表示 (boolean)
dplayer-danmaku-unlimited — コメント無制限表示 (boolean)
dplayer-danmaku-opacity — コメント透明度 (number: 0〜1)
Settings View の created() で LocalStorage から読み取り、watch で LocalStorage に書き戻す実装が必要。
D. デッドコードの検出
KonomiTV からコードを移植した後、以下のパターンのデッドコードが混入していないか確認する。
- インポート: 存在しないモジュール(
TwitterStore, Captures, Series など)のインポート
- 型参照:
'Twitter', 'Series' など NX-Jikkyo に存在しないリテラル型の参照
- 認証ガード:
is_logged_in や access_token による条件分岐
- 同期処理:
syncClientSettings* の呼び出しや last_synced_at の参照
- API 呼び出し: NX-Jikkyo のサーバーに存在しないエンドポイントへのリクエスト
- コメントアウトされたコードブロック: NX-Jikkyo では不要な機能がコメントアウトのまま残されている場合、削除または理由コメントへの変換が必要(後述の「E. コメントアウトコードの整理」参照)
- 設定フィールドの残骸:
ILocalClientSettings の型定義と ILocalClientSettingsDefault の両方から削除済みのフィールドが混入していないか確認する(tv_show_data_broadcasting, enable_internet_access_from_data_broadcasting はデータ放送機能削除に伴いすでに除去済み)
E. コメントアウトコードの整理
NX-Jikkyo では削除された機能に関連するコードがコメントアウトのまま残されていることがある。これらを発見した場合、以下の方針で整理する。
- 削除すべきケース: 対応するフィールドや変数も存在せず、単なるコードの残骸になっている場合
- 例: フィールドを削除したにもかかわらず
destroy() 内の cleanup コードだけが残っているケース
- 理由コメントへの変換が適切なケース: 「なぜその処理が NX-Jikkyo では不要か」を将来のバックポート担当者に伝える価値がある場合
- NX-Jikkyo ではライブ視聴に映像ストリーミング(HLS/mpegts.js)がないため、バッファ詰まり対策の強制シーク処理は不要
- NX-Jikkyo にはデータ放送機能がないため、文字スーパーの内蔵音(RomSound)の読み込みは不要
- NX-Jikkyo の過去ログ再生にはサーバー側ビデオストリーム API がないため、Keep-Alive API リクエストは不要
F. 誤検知しやすいパターン
差分調査時に「バグ」や「移植漏れ」と誤認しやすいが、実際には NX-Jikkyo の正しい実装であるパターン。
チャンネル ID フォーマットの違いに起因する誤検知
NX-Jikkyo と KonomiTV ではチャンネル ID の形式が根本的に異なる。
| プロジェクト | GR チャンネル ID | BS チャンネル ID |
|---|
| KonomiTV | gr011(5文字、gr prefix + 3桁番号) | bs211 など(5文字、bs prefix + 3桁番号) |
| NX-Jikkyo | jk1〜jk9(3〜4文字) | jk101〜jk999(5文字) |
ChannelUtils.ts の getChannelType() が id.length <= 4 で GR/BS を判別しているのは、NX-Jikkyo の ID フォーマットに対して正しい実装(Channels.ts でも同じロジックを使用)。KonomiTV の gr/bs prefix 判別と比較して「バグ」に見えるが、バグではない。
リファレンス
両プロジェクト間の差異の完全なリストは references/nx-jikkyo-differences.md を参照。
以下の情報が含まれる:
- NX-Jikkyo で削除された全機能の一覧
- NX-Jikkyo で独自に追加された機能
- ファイル構成の詳細な差異
- IClientSettings の型定義とデフォルト値の差異
- アーキテクチャの差異(ルーティング、設定保存方式など)
- 移植時の注意点パターン集