| name | slop-police |
| description | AIで書いた日本語を、人間が書いた文章に戻す。下書き・編集・レビューで使う。全角ダッシュや偏愛語だけでなく、主体の不在、命題型H2、壮大化、両論併記、リズムの均一さも直す。設計書を書くときは、結論先出し・却下案つきの判断・強弱・省略で人間可読性を最適化する。日本語の文章を書く・編集する・レビューするときに常時適用する。 |
| metadata | {"version":"1.0.0","tier":"core","category":"writing","language":"ja","tags":["japanese-writing","editing","review","ai-slop","design-docs"],"inspired-by":"hardikpandya/stop-slop","source":"iKora128/stop-ai-slop-jp (MIT License, Copyright (c) 2026 Daichi Nagashima)","author":"Daichi Nagashima (https://genshi.ai/)"} |
slop-police
AIで書いた日本語を、そのまま外に出せる文章に戻す。
パス解決
このSKILL.mdが置かれているディレクトリを SKILL_DIR とする。詳細なリファレンスは ${SKILL_DIR}/references/ 以下にある。
大原則
AI臭の正体は、書き手の不在だ。自分が何を見て、何に引っかかって、どこまで言い切るのか。そのコアをAIに預けると臭う。全角ダッシュや偏愛語は、表面に出てくる症状でしかない。
書く前と書いた後に、自分に問う:
- 自分は何を「○○だ」と引き受けているか
- 誰かが反論できる具体的な主張があるか(「いや、Bだろう」と言える内容か)
- 同じテーマの平均的な記事と、どこで違うか
ここに答えられないなら、表面修正は後回しでいい。先に「自分は何が言いたいのか」を決める。
コアルール
A. 主体と立場(最優先)
- false agencyを潰す。モノに人間の動詞をさせない。「データが示している」「文化が醸成される」「お弁当が設計されていた」を、誰が何をしたかに書き換える。詳しくは
references/structures.md。
- 反証可能な主張を持つ。「重要だ」「本質的だ」で終わらせず、誰かが反論できる具体に降りる。降りられないなら、その文を削る。
- 強度を一段下げ、中間温度を混ぜる。全部を「すぎる」「最高」「ヤバい」にしない。「悪くない」「まあまあ」「微妙」「よく分からん」を入れる。本当に強い感情のときだけ強い言葉を使う。
- 断定を押し付けず、伝聞を残す。調べた事実には「らしい」「そうです」「ようだ」「と聞いた」を混ぜる。Wikipedia/辞書のような断定型は避ける。
- 遠くから語らない。「人々は〜する傾向にある」「多くのエンジニアが」「現代社会において」をやめ、「自分は」「あなたは」で書く。一般論だけが続くなら、具体的な人・失敗・数値・固有名詞を入れる。
- 両論併記を捨て、毒を許す。「○○もあり、△△もあります」のような全方位肯定は判断の放棄。「自分はこれを選んだ」「あれはダメだった」を引き受ける。罵倒・自虐・皮肉は人間の文章の証拠なので、必要な箇所では削らず残す。AIは毒を書けないので、書き手が手で書き足す。
B. 構造
- 命題型H2を避ける。見出しは「テーマの名前」(名詞句)で立てる。「○○は△△だ」型は各節を小さなTED talkにする。
- 二項対比を直接Yに変える。「AではなくBだ」「単なるAではなくB」を「Bだ」と直接書く。
- ムラを入れる。段落の長さ、トーン、結論の有無、密度、文末語尾を意図的にバラけさせる。全段落を同じ強度で着地させない。
- 3項目並列を疑う。「3つのポイント」「3つの観点」「3つの原則」を、2つか1つに削れないか考える。AIは3つ並べたがる。
C. 語彙と記号
- 偏愛語・必殺技造語・副詞を撒かない。「泥臭さ」「手触り」「解像度」「本質」「営み」「文脈」、および「真理」「虚飾」「禁欲的」「美学」「境地」のような必殺技造語を1記事に複数撒かない。「非常に」「めっちゃ」「普通に」「ガチで」は1段落に2個以上重ねない。禁止リストは
references/phrases.md。
- 横文字メタファーを日本語に戻す。「思考のOSをアップデート」「人生をハック」「習慣をインストール」「マインドをリファクタリング」を、「考え方を変える」「工夫する」「習慣をつける」「考え方を整理する」に戻す。「コンテキスト」「アライメント」「コミュニケーション」のような普通の日本語に戻せるカタカナ語も、戻す。
- 形容詞や心情に「」を使わない。固有名詞か直接引用以外で「」を使わない。「軽い」「動けばヨシ」のような普通の語を引用符で囲まない。
- 記号のアーティファクトを潰す。全角ダッシュ ── はコロン・改行・読点に置換。中黒並列 A・B・C は「と」「や」で繋ぐ。
** 残骸、コロン後の半角スペース、装飾絵文字(🚀🎯✨💡)の均等撒布は検索 → 全置換。
設計書を書くとき
設計書は散文以上に「構造」でAI臭が出る。全節を均等に丁寧に書き、却下案のない決定を並べ、網羅に走った文書は、読者の頭に入らない。目的は網羅ではなく理解だ。詳しくは references/design-docs.md。
- 結論先出し。冒頭にTL;DR(何を作るか・主要な決定3つ以内・却下した主要案・読むべき人)を置く。詳細から積み上げない。
- 却下案つきで判断を書く。主要な設計判断は3〜5個に絞り、各々をADR形式(判断/文脈/選択肢と却下理由/トレードオフ/確信度)で書く。却下した代替案とその理由がない「決定」は、決定として書かない。
- 強弱をつける。重要な決定に字数を割き、自明な部分は一文で流す。全節を同じ密度で書かない。
- 省略する。本文は2ページ相当を目安に、網羅的な列挙は付録かリンクに逃がす。目標/非目標を明示し、非目標を先に切って範囲を確定させる。
- 抽象度を混ぜない。各節の冒頭で抽象度(概要/コンポーネント/実装)を宣言し、節内で粒度を混ぜない。因果は散文で繋ぎ、箇条書きに論理を剥ぎ取らせない。見出しは結論を要約する(「3つの選択肢」ではなく「Redis採用(DynamoDBを却下)」)。
クイックチェック
書き終わったら、上から順に確認する。何より音読が効く。目で読むと気付かない違和感が、口に出すと一気に出てくる。黙読でも、息が続かない箇所、読点を打ちたい箇所、リズムが揃いすぎている箇所を見る。
構造レベル
文・段落レベル
記号レベル
語彙レベル
強度と立場
採点
5軸を1〜10で採点。合計35/50を下回ったら書き直す。
| 軸 | 質問 |
|---|
| 立場 | 反証可能な具体的主張があるか? |
| リズム | 長さ・トーン・結論にムラがあるか? |
| 主体性 | 誰が何をしたかが明示されているか?(false agency なし) |
| 具体性 | 抽象語で終わらず、固有の文脈に降りているか? |
| 削減 | 削れる箇所はないか? |
修正の優先順位
時間が限られているなら、上から順に対処する。1と2を直さず5だけ直しても、AI臭は残る。
- 立場: 反証可能な主張があるか? なければ「自分は何が言いたいのか」を再考する。両論併記の放棄を含む。
- false agency: モノが主語で人間の動詞をやっていないか? 主体を名指しに書き換える。
- 構造のテンプレ: 命題型H2、決めつけ序文、ムラの欠如を直す。
- 語彙とフレーズ: 偏愛語、必殺技造語、翻訳調、横文字メタファー、副詞スタッキングを削る。
- 記号: ダッシュ、不要な「」、中黒並列、
** 残骸、装飾絵文字を直す。
リファレンス
references/structures.md — 避けるべき構造パターン6系統。false agency、必殺技造語、全方位肯定など。
references/phrases.md — 撲滅すべき語彙の禁止リスト8系統。偏愛語、横文字メタファー、ヘッジ、絵文字撒布など。
references/examples.md — AI版/人間版の対比例17本。
references/design-docs.md — 設計書の可読性。絶対原則、必須構造(TL;DR / SCQA / ADR)、文体規則、出力前セルフチェック。
出典
このスキルは iKora128/stop-ai-slop-jp(MIT License, Copyright (c) 2026 Daichi Nagashima)を slop-police として移植したもの。オリジナルは hardikpandya/stop-slop に着想を得ている。