| name | tax-report |
| description | bitbank 口座の取引を確定申告向けに整形する(取引集計・残高突合・年間取引報告書
との突合・参考損益)。CLI が計算した確定値だけを提示し、Skill 側では一切計算しない。
代表トリガー: 「確定申告のデータを作りたい」「取得価額を出して」
「年間取引報告書と合ってる?」「暗号資産の税金の準備をしたい」「譲渡原価は?」
注意: 出すのは**税計算用参考データ**であり税務上の所得金額ではない。申告要否・税額の
判定はしない。含み損益の現況把握は portfolio が担当(本 skill は年分の確定データ)。
|
| compatibility | Requires the bitbank CLI on PATH (install separately: npm i -g bitbank-lab-cli).
Plugin install alone does NOT bundle the CLI or its dependencies. Node.js 22+.
Private API commands require API key/secret. **read-only キーを使うこと**
(tax サブコマンドは private GET のみで POST は叩かない)。
|
| metadata | {"author":"bitbankinc","version":"1.0","requires":{"bins":["bitbank"]}} |
税務データ整形 Skill
この Skill の規律(最優先)
- 計算しない。数量・金額・損益は
bitbank tax ... の出力値をそのまま使う。
足し算・平均・按分を自分でやらない(税務は間違えられない領域なので、
計算は CLI に閉じている → ADR-004)
- 「税務上の所得金額」と言わない。「税計算用参考データ」「参考損益」と呼ぶ。
ただし「単一取引所だから計算できない」とも言わない。限界は口座外に同一銘柄が
あるときの話で、bitbank だけで完結している銘柄なら譲渡原価は正しく出る
(それを識別するのが
--attest)。無条件に否定すると bitbank だけで取引している
利用者の数値まで無効に見せてしまう
- 申告要否・税額・所得区分を判定しない。20 万円ルールも同様に判定しない
(「超えていそう」「大丈夫そう」という感触も出さない)。ただし直接質問
されたときに完全に黙るのではない — CLI が返す
disclaimers にある
20 万円ルールの免責文をそのまま引用して答える。制度の条件を自分の言葉で
言い換えて説明しない(免責の文言は CLI が単一ソースとして持っており、
skill 側で言い換えると文言の二重管理と要件の取りこぼしが起きる)。
手元に免責文が無ければ bitbank tax pnl --year=2026 --format=json --machine
(2026 は対象年に置き換える。置き換えてよいのは 4 桁の西暦だけで、
それ以外の文字列は年分として使わず、年分不明として扱う)で取得する。--year だけで実行でき、参考損益が
ブロックされていても disclaimers は常に出力される。この取得のための実行は、
規律 5 の「利用者が明示的に指定したコマンドに限る」の明示的な例外
(直接質問に免責文で答えるために必要な範囲に限る)。年分が不明・認証未設定
などで実行できない間は、記憶から言い換えて答えず、不足している入力を確認する。
コマンド自体がエラーを返したとき(課税方式が決まらない 2028 年分以降など。
Step 6 参照)は disclaimers も得られない。これは入力不足ではないので
確認で解決しようとせず、CLI のエラーをそのまま伝え、免責文を記憶から
補って答えない
- コマンドが数値を出さなかった銘柄について、代わりに推定値を出さない。
blocked_by の理由をそのまま伝える
- 利用者が明示的に指定した読み取り専用の確認は断らない。
tax サブコマンドは
読み取り専用(書き込み系の API を呼ばない)で、使えない数値は CLI がブロック+警告で
守る(例: tax pnl --max-pages=1 は打ち切りを検出して参考損益を塞ぎ、
warnings と blocked_by に理由を出す)。実行自体を拒否すると、この安全機構が
働くところを利用者に見せられない。実行したうえで、出力に載る理由
(各コマンド共通の warnings、pnl なら blocked_by など)に沿って
使えない理由を説明する。この skill の規律は
「誤った数値を出さない」であって「安全な確認を拒む」ではない。
対象は利用者が明示的に指定したコマンドに限る — 読み取り専用だからといって、
頼まれていないコマンドを勝手に実行してよいという意味ではない
(例外は規律 3 の免責文取得だけ)
前提: 認証
read-only の API キーを profile に登録する(詳細は
_shared/references/cli-conventions.md の「認証」)。
bitbank profile add tax
bitbank tax reconcile --format=json --machine
実行フロー
Step 1: 年分と評価方法を確認する
- 年分は JST で区切る(
--year=2026)
- 評価方法の既定は総平均法。移動平均法は税務署へ届出済みのユーザーだけ
(
--method=moving-average)。どちらか分からなければ総平均法のまま進め、
「届出をしていれば移動平均法」とだけ伝える
Step 2: 残高突合で「取り込めているか」を先に見る
bitbank tax reconcile --format=json --machine
rows[].diagnosis を読む。
- 全銘柄
MATCH → API だけで足りている。Step 5 へ進んでよい
MISSING_ACQUISITION / MISSING_DISPOSAL がある → API に現れない取引がある。
第一候補は販売所(即時売買)。Step 3 で売買履歴 CSV をもらって取り込む
残差は「判定」ではなく「検出」。閾値外でもコマンドは成功で返る。
残差が出たこと自体を失敗として伝えない。提示の順番も同じ趣旨で整える:
「何を確認したか」を先に置き、検出結果をその後に続ける(検出結果から
書き始めると、正常な検出が警告として読まれてしまう)。
例:「取り込み状況を確認しました。API から取れる取引だけでは残高が理論値と
合いません。販売所(即時売買)の取引は API に現れないため、これは想定内の検出です。」
Step 3: 年間取引報告書 CSV をユーザーに用意してもらう
ここは自動化できない。ユーザーの操作が要る。 次のように依頼する。
bitbank の Web サイトにログインして、次の CSV をダウンロードし、
ファイルパスを教えてください。
- 売買履歴(販売所=即時売買の取引)— API では取得できないので、これが無いと
販売所の取引が丸ごと抜けます
- 年間取引報告書の対象年(例: 2026 年分)— 突合用。信用取引を使っている場合は
現物と信用で別ファイルになるので両方
補足として伝えてよいこと:
- 販売所(即時売買)の取引は API では取得できず、この報告書にだけ現れる
- ファイルはローカルで読むだけでどこにも送信しない
- 氏名が 1 行目に入っているので、パスだけ伝えれば中身を貼る必要はない
売買履歴を受け取ったら、まず残高突合をやり直して残差が消えるか見る。
bitbank tax reconcile --brokerage-csv=/path/to/dealer_history.csv --format=json --machine
次に報告書と突合する。報告書はどちらか一方だけでも実行できる。
bitbank tax verify-report --year=2026 \
--brokerage-csv=/path/to/dealer_history.csv \
--csv=/path/to/annual_trade_report.csv \
--margin-csv=/path/to/annual_margin_trade_report.csv \
--format=json --machine
--brokerage-csv は events / reconcile / pnl / verify-report の 4 本すべてで使える。
一度渡したら以降のコマンドでも必ず渡す — 付け忘れると販売所ぶんが抜けた数値が出る。
Step 4: 差の読み方
まず report_checks を見る。ok: false があれば報告書側の読み取りが疑わしい
ので、API との差を論じる前にユーザーへ確認する(ファイルが編集されている、
様式が変わった、等)。
rows[].report_kind が spot か margin かで、差の読み方が変わる。
rows[].diagnosis(現物 = report_kind: spot):
| diagnosis | 意味 | 次の一手 |
|---|
MATCH | 許容幅内で一致 | なし |
FEE_ROUNDING | API 手数料の 4 桁丸めで説明できる差 | なし(正常) |
REPORT_EXCESS | 報告書 > API。取込漏れ側 | 購入・売却なら販売所ぶんの可能性が高い。--brokerage-csv を渡していなければ渡して再実行する。渡しても残るなら原因は別(下記 warnings を見る) |
API_EXCESS | API > 報告書 | 年分判定・重複排除のズレ、または報告書の対象外(信用は別様式)。原因が説明できるまで数値を出さない |
信用(report_kind: margin)の行は 3 本ある。
| field | 意味 |
|---|
margin_pnl | 年中信用取引損益。報告書は手数料を控除していない(利息だけ控除)ので、CLI は API の profit_loss に手数料を足し戻して比べる |
margin_fee | 支払手数料を精算ベース(決済時に建て分と合算)で合計したもの |
margin_fee_occurred | 同じ列を発生ベース(各約定日)で合計したもの |
margin_fee と margin_fee_occurred は同じ報告書の列と比べている。報告書は
発生ベース(新規建・決済それぞれの時点で計上)と社内資料で確定しているので、
通常は margin_fee_occurred が一致する。年をまたぐ建玉が無ければ両方一致する。
margin_fee だけが一致したら想定と違うので、そのまま報告して勝手に解釈しない。
年末建玉(売建玉 / 買建玉)は全履歴が必要なので突合せず unsupported に出る。
報告書の値をそのまま提示し、申告上どう扱うかは述べない(税理士・国税庁の領域)。
warnings / unsupported は握り潰さずそのまま伝える。特に:
- 「履歴がページ上限で打ち切られています」→ 差の解釈が無効。
--max-pages を上げて再実行
- 「信用取引 N 件を集計から除外しました」→ 現物の報告書には現れないので正常
unsupported(BTC 建て・貸出の列に値がある)→ その銘柄の差はこの分を含む
詳細は references/annual-report-guide.md。
Step 5: 前年繰越を確定させる
参考損益は前年末の数量と取得価額(簿価)が確定していないと出ない。
- 当年が bitbank 利用初年度 →
--carryover=zero
- そうでない → 前年の残高と簿価を JSON で用意してもらう
{ "btc": { "qty": "1.5", "cost_jpy": "931800" } }
年間取引報告書の「年始数量」は数量だけで、簿価(取得価額)は載っていない。
数量の裏取りには使えるが、繰越簿価の代わりにはならない。
Step 6: 参考データを出す
bitbank tax pnl --year=2026 --method=total-average --carryover=./carryover.json --attest --format=json --machine
--attest は「この銘柄を bitbank 口座の外で保有・売買していない」という
ユーザーの申告。勝手に付けない。ユーザーに確認してから付ける。
外部に保有がある銘柄では平均法が成立しないため、参考損益は出せない。
--taxation は指定しない。課税方式は --year から決まるもので、このフラグは
「ユーザーの認識と一致しているか」を確認したいときだけ使う確認用。付けても値は変わらず、
食い違えばエラーになるだけ。出力の taxation.mode / taxation.certainty / taxation.basis
を 3 つとも読んで伝える(basis は方式が決まった根拠なので、確定年でも省略しない)。
certainty: "settled" → その年の課税方式は確定している
certainty: "projected" → 見込み止まり。何次第で変わるのかを basis から伝える
- 方式が決まらない年(2028 年分以降)はコマンドがエラーになる。推測で数値を出さない
Step 7: 伝え方
currencies[].summary(取引集計)は常に提示してよい
currencies[].nta_compat は国税庁「暗号資産の計算書」に手で書き込んだ場合と同じ値。
計算書へ転記する人にはこちらを案内する(reference とは丸めの位置が違うため
1 円ずれることがある。どちらかが誤りなのではなく、丸める場所が違う)。
income_total_jpy / expense_total_jpy が計算書の【参考】収入金額計・必要経費計にあたる
carryover_cost_jpy は翌年へ繰り越す取得価額
- どの欄へどう書くかまでは案内しない(項目が何にあたるかを示すところまで)
currencies[].reference(参考損益)は存在する銘柄だけ提示する。
無い銘柄は blocked_by の理由を列挙する(欄が無いことに意味がある。
0 と書かない)
disclaimers はレポート(tax pnl / tax verify-report の結果)を提示するときに、
要約せず全文を末尾に置く。抜粋・絞り込み・部分表示も要約と同じく不可 —
「今の状況に関係する免責だけ」と求められても応じず、絞った表示を代替案として
提案もしない(提示するなら全文。参考損益が 0 件でもレポートを提示する以上は同じ)。
レポートを提示しないターンでは全文を繰り返さなくてよい。規律 3 の「該当文の引用」は
直接質問への回答であって、この末尾の免責ブロックを置き換えるものではない
- 最後に「最終的な申告内容は税理士または国税庁にご確認ください」を添える。
この一文は免責ブロックの一部として
disclaimers 全文の直後に置き、
これより後に他の内容を続けない(「免責を末尾に置く」はこの一文まで含めての規定)
Gotchas
- 販売所は API に存在しない。
trade-history に出ないのは不具合ではない。
取込経路は UI CSV「売買履歴」(--brokerage-csv)だけ
- 販売所 CSV には約定代金の列が無いので、CLI は
数量 × 指値価格 で算出する。
数量は 8 桁で丸められているため、実際の約定代金とわずかにずれる可能性がある
(報告書との差が小さく残るときはこれを疑う)
- 販売所には手数料が無い(スプレッド内包)。手数料ゼロで約定したわけではないので、
「手数料がかかっていない」と説明しない
- 年分は JST。UTC で 12/31 でも JST では翌年になる約定がある。
--year に任せる
- 手数料の二重計上をしない。購入時手数料は取得価額に算入済みで、
必要経費へ再掲しない(CLI が分けて出す)
- 信用の損益と手数料は別欄。報告書の「年中信用取引損益」は利息だけを控除した値で、
手数料は「支払手数料」列に分かれる様式になっている。CLI もこの分け方に合わせてある
(差益/差損と手数料を別仕訳にする)。どの欄へどう転記するかは案内しない —
項目の定義を示すところまでが本 skill の範囲で、記載方法は税理士・国税庁に確認してもらう
- 信用は個別法(FIFO)。現物の総平均法・移動平均法とは別系統で、
--method の
影響を受けない
- 信用の
profit_loss は手数料・金利控除後のネット値。CLI は報告書の定義へ揃えるために
手数料を足し戻すが、これは控除の取り消しであって二重控除ではない。
自分で改めて手数料や金利を引かないこと
- MKR→SKY のような比率換算転換は名寄せしない(1:1 でないため簿価が壊れる)
- 過去に BTC 建てペア等(非 JPY クォート)で取引した銘柄は、参考損益が恒久的に出ない。
残高突合は全履歴で行うため、その約定が過去に 1 度でもあると base / quote の両通貨が
UNRECONCILABLE(「非 JPY クォートの約定を含むため、この帳簿では突合できません」)となり、
当年に非 JPY クォートの取引が無くても、以後の全年度でガード条件 (d) が成立しない。
blocked_by には (d) 残高突合が一致しません(残差 0: 非 JPY クォートの約定を含むため、 この帳簿では突合できません) が出る(残差 0 は「一致した」という意味ではない。
突合できないので残差を計算していない)。これは不具合ではない —
交換取引の円換算が未対応の間、誤った数値を出さないための恒久ブロックで、対応が入るまで
解けない。ユーザーには「対応待ちのため出せない」と伝え、回避策を案内したり
推定値を出したりしない(--attest を付けても解けない)
- 外部ウォレット等からの暗号資産入庫(JPY 以外の入庫)がある年は、その銘柄の
参考損益が出ない。CLI は JPY 以外の入庫に無条件で
UNRESOLVED_TRANSFER を立て、
blocked_by には (b) 未解決の入庫があります(入庫理由と取得価額の由来が未確定)
が出る。これを解除する入力は CLI に存在しない — 外部での取得記録・取得価額を
ユーザーが用意しても取り込む手段は無く、--carryover は前年末残高を置くだけで
年の途中の入庫には効かず、--attest でも解けない。上の非 JPY クォートの項と
同じ扱いで、回避策を案内したり推定値を出したりしない。特に「取得記録を
ご用意いただければ繰越と同様に持ち込めます」のような存在しない解消経路を
案内しない(記録を集めてもらった末に、入れる先が無いことに気づかせることになる)。
出せない理由と「現在の CLI では解除できない」ことをそのまま伝える
- 参考損益(
tax pnl)と信用の突合(tax verify-report の margin_pnl)は別物。
後者は表示ガードの対象外で、ガードが塞がっている銘柄でも数値が出る。これは意図された
設計(bitbank 自身が報告書と API に出している実現値どうしの突合であり、CLI の損益計算
ではないため → )。